アトピー性皮膚炎治療研究会第31回シンポジウム

会頭挨拶

この度、2026年2月14日(土)・15日(日)の両日、岐阜グランドホテル(岐阜市)におきまして、アトピー性皮膚炎治療研究会第31回シンポジウムを開催する運びとなりました。

アトピー性皮膚炎治療研究会は、アトピー性皮膚炎の治療法を医学的に正しく評価し、普及・発展させることを目的とし、年に1回、アトピー性皮膚炎の治療に関するテーマを選んでシンポジウムを開催しています。各立場からの活発なディスカッションを特色とし、アトピー性皮膚炎治療に積極的に携わっている、あるいは今後携わろうとする医療従事者およびメディカルパートナーを主体に、近年では約300名が参加する学術集会となっております。

本年のテーマは「患者も医者も悩んでる!アトピー診療のアンメットニーズ」といたしました。近年、新規生物学的製剤、低分子化合物、新規外用薬など、アトピー性皮膚炎に対する治療選択肢の拡充が目覚ましく、治療の可能性は大きく広がりつつあります。一方で、外用療法指導の曖昧さ、移行期医療への対応、接触皮膚炎等との鑑別診断、薬物治療以外の治療に関する知識や経験の不足といった、現場におけるアンメットニーズは依然として残されています。
とりわけ、限られた診療時間の中で、小児から成人に至るあらゆる重症度の患者診療を担っておられる開業医の先生方においては、日常診療におけるさまざまな課題や工夫が存在しており、こうした実情を把握し共有することが、今後のアトピー性皮膚炎診療の向上に不可欠と考えております。
そこで今回のシンポジウムでは、開業医の先生方のお声も広くお聞きし、診療における悩みや工夫を共有できる特別企画を設けました。本企画を通して、大学・病院勤務医もアトピー性皮膚炎診療の問題点をこれまでとは違った視点で改めて認識し、アトピー性皮膚炎診療の均てん化や、地域医療連携のあり方の再考にもつなげ、患者と医療者双方にとってより良い医療の実現を目指したいと考えております。
開催地岐阜市は名古屋からJRの快速で20分と、田舎のイメージに反して名古屋の近郊です。会場の岐阜グランドホテルは清流長良川と金華山、その山頂の岐阜城を眼前に望み、研究会に参加されるだけでこの景色をお楽しみ頂けます。皆様と岐阜でお会いできるのを楽しみにしております。

2025年5月吉日

アトピー性皮膚炎治療研究会第31回シンポジウム 会頭
加納宏行(岐阜市民病院皮膚科 科長)
小澤麻紀(東照宮駅前皮ふ科クリニック 副院長 / 東北大学皮膚科 非常勤講師)

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